黒 桜

わかってる…。
桜女のことだから俺達に迷惑を掛けたくないって…そう、思うんだろう。



「桜女は誰にも話すなと言っていた。だがやっぱりお前しか説得できねぇな。俺が地下牢行って様子見てくる。その後来い」




「…わかりやした」




土方さんは地下牢に向かっていった。




そしてすぐ土方さんは戻ってきて俺によろしくなと肩を叩いてどこかへ行った。


俺は息を呑んでゆっくりと階段を降りていった。




「誰…」




「桜女…」




ろくにご飯を食べてないのか前よりもなんだか痩せて感じる。




「はは…なんだ沖田さんですか」




俺が名前を呼ぶなと言った日から桜女は俺のことを沖田さんと呼ぶがやっぱり…名前で呼んでほしいもんだな…。