黒 桜

思えばここから始まった。

初めて総司に会ったとき、この人なら信じられるかもしれない。



そう思った。




信じてよかった。



笑えた、泣けた、怒れた、私を認めてくれる人達にたくさん出会った。



それも私が目を覚ませば終わる。






「桜女!桜女!」





土方さんが私を呼んでいる。
もう行こう。



私は最後の最後まで新選組に尽くそう。

私もう長州には戻れない。




だったらもう戻れないなら


最後まで闘いぬこう。