黒 桜

桜はずっと枯れなかった。


ずっと何も食べずにいて私の意識は毎日ぼーっとしていた。  






体力の限界が近づいているとき、青い満月を迎えた。




私は桜の木の上でそれを見てすべての記憶を忘れた。





気がつけば苦しい、痛いという気持ちと人を殺すことでしか生きていけない。

そんな感情の記憶だけが残った。




私が誰だかもここがどこだかもどうして私がこんなに傷だらけなのかもわからなかった。





『ねぇ、あんた。何してんの?』




そして、私の愛おしい人。



総司に…出会ったんだ。





私の人生のすべてを見た私は前の私と総司を見つめていた。