黒 桜

「どう、いうことだ…?」



「わ、たしにもわかりません」





山に入ってみたものは驚きだった。
山崎さんの話だと村は終わったと言っていたのに聞いた様子と真逆。

むしろ栄えている。



家の数はぱっと見て30件はあるだろうし、農作物もしっかり育っている。


人も大勢いる。




本当にこの村は襲われたのだろうか。




「おや、まあ…旅人かい?」




一人の白い頭巾を被った農家のおばちゃんが私達に話をかけてきた。





「え、ええまぁ…あの、つかぬことをお聞きしますが、この村は…前からこうだったのですか?」



おばちゃんは悲しそうな顔をしながら首を横に振った。