黒 桜

桜女は次の日、土方さんと江戸へ出た。




「総司。山崎が組長に話あるって」



「ああ。わかりやした」




俺の心にぽっかりと穴が空いた状態で組長と局長の話し合いが始まった。




「それで山崎。話とは?」



「おそらくですが、長州の間者は桜女という人かと」





「「「「「「なにぃ!?」」」」」」




「俺は三年前に桜女さんに会っています。その時は確かに長州の奴らと…俺の家族を殺していました」



初めて知る事実だった。
でも俺は信じられなかった。

多分、みんなもそうだ。




「桜女が…間者なわけないでしょう」




俺が呟くと山崎は過去を語り始めた。