黒 桜

*桜女side*




山崎さんの話を聞いて嘘なんじゃないかと思っていた。





「初めて出会った日は髪の毛が長かったし背も胸も特に印象はなかったからわからなかった。でもあの沖田さんの宴の夜。俺は見た。お前のあの、人を殺しながら笑う笑顔を」




「それで私があの時の女だって…」




「ああ。後で必死に調べたらお前と共にいた男は長州藩の奴らだった。なのになんでお前は今!ここにいるんだ!答えろ!」





頭がぐちゃぐちゃだった。
何もわからなかった。

何も記憶にないのだ。




「沈黙はお前が長州藩の間者だと肯定してるのか」




「違います。でも自分にもわからないんです。総司と出会う前の記憶は本当に何もなくて…」




「だったとしてもお前はあの時の女だ。俺は許さない。お前がここにいることもお前が幸せでいることもお前の存在自体も許せない!」