黒 桜

新選組に間者…それって…私じゃないよね?なんだか、怖い。


私はそうだったとしてもなんだったとしても新選組は裏切りたくない。




「そうか。そんなことを…確かに間者を探すことも考えたほうがいいかもしれないですね、近藤さん」




「最近、桜女と総司が危険に晒されたんだものな。そうだな」




それから静かに時が過ぎた。



一週間経った。
今日は私と椿さんだけが担当の日。

ただ、椿さんの体の回復が…


と思いながら私は勝手場でお料理を作っていた。





「おはようございます。桜女さん」




「椿さん!?」



腕を捲りながら右目に包帯を巻いた椿さんが勝手場に入ってきた。




「私はずっとあなたに嫉妬してた。みんなから認められて料理上手って言われて…少し痛めつけようとずっとさぼりをしてた。今日からちゃんとするね…」