「椿さんが…攫われた…?」




屋敷内全員が一つの部屋に集まり、近藤さんから椿さんが攫われたと報告を受けた。




「首謀者はやはり長州だ。女中という新選組では一番弱い部類の奴らを狙って情報を吐かせるつもりだろう」




昨日の今日で…狙っているのは私じゃなくて女中としての私?





「女なんてどうせ自分の身体が大事だ。すぐに吐くだろう」


「助けに行っても手遅れだな」


「あの嘘つき女だ。放っておいてもいいだろう」


「それよりも我々の情報が奴らに知られたら…」




私は隊士達の言葉に段々苛つきが止まれなくなりついに爆発してしまった。





「人の命より大事なの!?新選組の情報は!」




「当たり前であろう!新選組の情報奪われ、攻め入られたら終わりだ」  


「たくさんのものが死ぬだけである!」


「少しの犠牲もつきものだ!」