✭ ✭ ✭
「うっ……」
近くで爆発の音が聞こえた事に気づいた俺は、ゆっくりと目を開いた。
体の中を回っている毒のせいで意識がはっきりとしない中、俺は顔を上げる。そして目の前の光景に目を見張った。
「そ、ソフィア!」
目の前には魔人化したソフィアとザハラがぶつかり合っていた。
ソフィアの背中からは、あの時にも見た黒い翼が生えており、戦いを楽しんでいる表情を浮かべていた。
一方、ザハラはそんな魔人ソフィアの攻撃に着いていくのがやっとなのか、徐々に追い込まれていっているように見えた。
「あれ?! もう目が覚めたんですか?」
すると直ぐ側に立っていたヨルンが、俺の目が覚めたことに驚いて声を上げた。
そんなヨルンを軽く睨みつけた俺は彼に問いかける。
「ヨルン! これは一体どういう事なんだ!」
「……僕はザハラ様の命令で、あなた達を牢屋へと連れて行きました。それはあなた方に人質になってもらうためにです」
「人質だって?!」
「人質を取れば必ずソフィア様はザハラ様と戦われると、そう思ったものですから」
その言葉を聞いて俺はザハラと戦っているソフィアに目を向けた。
ソフィアは俺たちを助けるために、雫が不安定にも関わらず戦う覚悟を決めたんだ。
俺たちが……ソフィアを危険な目に合わせてしまった!
絶対に守ると言っておきながら、全然守れていないじゃないか!
「そうしたら急に、ソフィア様の様子が変わって」
その言葉にハッとした俺はヨルンに叫んだ。
「ヨルン! 今直ぐザハラに戦いを辞めさせてくれ!」
このままだとザハラの命が危ない! 今のソフィアは完全に魔人化してしまっている!
絶対に彼女はザハラを殺す気だ!
「それは出来ません! これは僕たちの長年の悲願が掛かっているんですから」
「その悲願とザハラの命! どっちが大切なのかお前でも分かるだろ!」
「……っ」
俺の言葉を聞いたヨルンは、恐る恐るザハラへと視線を向ける。
「うっ……」
近くで爆発の音が聞こえた事に気づいた俺は、ゆっくりと目を開いた。
体の中を回っている毒のせいで意識がはっきりとしない中、俺は顔を上げる。そして目の前の光景に目を見張った。
「そ、ソフィア!」
目の前には魔人化したソフィアとザハラがぶつかり合っていた。
ソフィアの背中からは、あの時にも見た黒い翼が生えており、戦いを楽しんでいる表情を浮かべていた。
一方、ザハラはそんな魔人ソフィアの攻撃に着いていくのがやっとなのか、徐々に追い込まれていっているように見えた。
「あれ?! もう目が覚めたんですか?」
すると直ぐ側に立っていたヨルンが、俺の目が覚めたことに驚いて声を上げた。
そんなヨルンを軽く睨みつけた俺は彼に問いかける。
「ヨルン! これは一体どういう事なんだ!」
「……僕はザハラ様の命令で、あなた達を牢屋へと連れて行きました。それはあなた方に人質になってもらうためにです」
「人質だって?!」
「人質を取れば必ずソフィア様はザハラ様と戦われると、そう思ったものですから」
その言葉を聞いて俺はザハラと戦っているソフィアに目を向けた。
ソフィアは俺たちを助けるために、雫が不安定にも関わらず戦う覚悟を決めたんだ。
俺たちが……ソフィアを危険な目に合わせてしまった!
絶対に守ると言っておきながら、全然守れていないじゃないか!
「そうしたら急に、ソフィア様の様子が変わって」
その言葉にハッとした俺はヨルンに叫んだ。
「ヨルン! 今直ぐザハラに戦いを辞めさせてくれ!」
このままだとザハラの命が危ない! 今のソフィアは完全に魔人化してしまっている!
絶対に彼女はザハラを殺す気だ!
「それは出来ません! これは僕たちの長年の悲願が掛かっているんですから」
「その悲願とザハラの命! どっちが大切なのかお前でも分かるだろ!」
「……っ」
俺の言葉を聞いたヨルンは、恐る恐るザハラへと視線を向ける。



