「私はサファイアの本当の主じゃない。ただ、一時的に主としてその力を貸してもらっているだけ」
「ふ〜ん。だからあなたから魔力を受け取る事が出来ないサファイアは、本来の力を十分に発揮出来ないのね」
「で、でも忘却の山では、絶対零度の魔法を使えていたじゃないか!」
カレンは俺たちを助けるために、サファイアの魔力を使って超上級魔法の絶対零度を使ってサポートしてくれた。
あの力が一時的な物と言うのか?!
「本来の力があれば、あの場所全域を凍らせる事なんて簡単なのよ。おそらくこの世界に広がる海だって、全て凍らせてしまう程にね」
「そんな……」
「あなたが思っている以上に、魔剣というものはそういう存在なのよ。だから世界を破壊する事も、救う事も出来る力を持っている」
テトは俺の肩から下りると、カレンの側まで歩いて行く。そして彼女の前にちょこんと座った。
「おそらくサファイアは、あの時に負った傷がまだ癒えていないのね。あなたから十分に魔力をもらう事が出来ないから」
「……あなたの言う通りよ。サファイアの傷は癒えていない。私が本当の主だったら、私の魔力を送る事で傷を癒やして上げる事が出来る。でも……今はそれが出来ない」
そう言ってカレンは目に涙を浮かべた。でも一つ気になる事があった。
「何でお前は一時的とは言え、サファイアの主になっているんだ? まさか、サファイアの主は他に居るって言うのか?」
俺の言葉にカレンは頭を左右に振る。
「一時的な主とは言え、いずれ私は正式なサファイアの主になるの。そうなるように……言われてるから」
「言われている……ね。だから今は正式な主じゃないってことなのね」
「……そう」
確か前にサファイアの主になった経緯について、俺はカレンに問いかけた事があった。
でもカレンは【覚えていない】と言って、詳しく話してくれようとはしなかった。
まさかそれも、サファイアの一時的な主と何か関係があるのだろうか?
「ふ〜ん。だからあなたから魔力を受け取る事が出来ないサファイアは、本来の力を十分に発揮出来ないのね」
「で、でも忘却の山では、絶対零度の魔法を使えていたじゃないか!」
カレンは俺たちを助けるために、サファイアの魔力を使って超上級魔法の絶対零度を使ってサポートしてくれた。
あの力が一時的な物と言うのか?!
「本来の力があれば、あの場所全域を凍らせる事なんて簡単なのよ。おそらくこの世界に広がる海だって、全て凍らせてしまう程にね」
「そんな……」
「あなたが思っている以上に、魔剣というものはそういう存在なのよ。だから世界を破壊する事も、救う事も出来る力を持っている」
テトは俺の肩から下りると、カレンの側まで歩いて行く。そして彼女の前にちょこんと座った。
「おそらくサファイアは、あの時に負った傷がまだ癒えていないのね。あなたから十分に魔力をもらう事が出来ないから」
「……あなたの言う通りよ。サファイアの傷は癒えていない。私が本当の主だったら、私の魔力を送る事で傷を癒やして上げる事が出来る。でも……今はそれが出来ない」
そう言ってカレンは目に涙を浮かべた。でも一つ気になる事があった。
「何でお前は一時的とは言え、サファイアの主になっているんだ? まさか、サファイアの主は他に居るって言うのか?」
俺の言葉にカレンは頭を左右に振る。
「一時的な主とは言え、いずれ私は正式なサファイアの主になるの。そうなるように……言われてるから」
「言われている……ね。だから今は正式な主じゃないってことなのね」
「……そう」
確か前にサファイアの主になった経緯について、俺はカレンに問いかけた事があった。
でもカレンは【覚えていない】と言って、詳しく話してくれようとはしなかった。
まさかそれも、サファイアの一時的な主と何か関係があるのだろうか?



