✭ ✭ ✭
「くそっ!」
俺は目の前にある鉄格子に思いきり拳を打ち付けた。
「落ち着きなさい、アレス!」
「これが……落ち着いていられるか!」
俺たちはヨルンたちによって、闘技場らしき地下の牢屋へとぶちこまれた。
ヨルンの攻撃を受けてロキは気を失ったままで、魔剣サファイアまでも取り上げられてしまった。
これじゃあ、ソフィアを助けに行く事が出来ない!
「竜人族たちの知識の発展は、とても素晴らしいものね。この牢屋の中でも、魔法が使えないように高度な術式が施されているわ」
「その前にこの手枷がされている状態じゃ、魔法を使うどころでもないだろ?」
ムニンやテトの両手両足には俺と同じ手枷を付けられている。
これじゃあまるで囚人と同じ扱いじゃないか!
この手枷は囚人たちが付ける物によく似ている。
しかしこの手枷の真ん中には、ある結晶らしき物が埋め込まれている。
きっとこの結晶が、俺たちに魔法を使わせないように働くのだろう。
しかし……この世に魔法を使わせないとする結晶が存在するなんて……。
牢屋の中ではテトとムニンはあちこちに目を向けている。
ロキは気絶しているせいで床で転がっている。カレンはサファイアを取り上げられて以降、牢屋の隅で小さく蹲って膝に顔を埋めている。
「早くここから出る方法を探さないと」
「それは無理ね」
「なっ! 何を言うんだテト!」
テトは俺の肩の上に乗って来ると、尻尾をベシベシと頬に打ち付けてくる。
「魔法が使えない以上、この牢屋から出るのは不可能に近いのよ。でも魔法が使えても、この牢屋に施されている術式を解かない限り、魔法も使えないんだけど」
「じゃあ! ここで待っていろって言うのか!」
「そうね」
テトのその言葉に俺は目を丸くした。
「くそっ!」
俺は目の前にある鉄格子に思いきり拳を打ち付けた。
「落ち着きなさい、アレス!」
「これが……落ち着いていられるか!」
俺たちはヨルンたちによって、闘技場らしき地下の牢屋へとぶちこまれた。
ヨルンの攻撃を受けてロキは気を失ったままで、魔剣サファイアまでも取り上げられてしまった。
これじゃあ、ソフィアを助けに行く事が出来ない!
「竜人族たちの知識の発展は、とても素晴らしいものね。この牢屋の中でも、魔法が使えないように高度な術式が施されているわ」
「その前にこの手枷がされている状態じゃ、魔法を使うどころでもないだろ?」
ムニンやテトの両手両足には俺と同じ手枷を付けられている。
これじゃあまるで囚人と同じ扱いじゃないか!
この手枷は囚人たちが付ける物によく似ている。
しかしこの手枷の真ん中には、ある結晶らしき物が埋め込まれている。
きっとこの結晶が、俺たちに魔法を使わせないように働くのだろう。
しかし……この世に魔法を使わせないとする結晶が存在するなんて……。
牢屋の中ではテトとムニンはあちこちに目を向けている。
ロキは気絶しているせいで床で転がっている。カレンはサファイアを取り上げられて以降、牢屋の隅で小さく蹲って膝に顔を埋めている。
「早くここから出る方法を探さないと」
「それは無理ね」
「なっ! 何を言うんだテト!」
テトは俺の肩の上に乗って来ると、尻尾をベシベシと頬に打ち付けてくる。
「魔法が使えない以上、この牢屋から出るのは不可能に近いのよ。でも魔法が使えても、この牢屋に施されている術式を解かない限り、魔法も使えないんだけど」
「じゃあ! ここで待っていろって言うのか!」
「そうね」
テトのその言葉に俺は目を丸くした。



