ヴェルト・マギーア ソフィアと竜の島

「な〜に、ちょっと外の空気を吸いにな」
 
そう言ってブラッドさんは部屋から出て行ってしまった。

その姿を俺たちは見届けることしか出来ず、アルさんは深く溜め息と吐くと、レーツェルさんをエクレールさんへと預けると話し始める。

「ブラッドの言う通り、俺たちはエアとの約束を果たすために、一刻も早く集まる必要があるんだ。でもブラッドのおかげで、こうして守護者と魔剣は揃いつつある。だから今後についてこれから話していこうと思う」

「今後?」

「俺とレーツェル、そしてブラッドは魔剣の行方を追うためにあちこち旅をして回っていた。その中で俺たちは、今回黒い粒子がこちらに流れてきたと同じ、時空の割れ目をいくつか見つけている」

「なっ?!」
 
まさかもう既に時空の割れ目が存在しているって言うのか?! もしこのまま野放しにしていたらきっとまた!

「だから俺たちは今後、その時空の割れ目を閉じるために回ろうと思っている。本当はそれぞれに分担して行ってもらいたいところだが、お前たちはまだ魔剣の力を完全に引き出せていない。だから時空の割れ目の件は俺たちとブラッドに任せてくれ。お前たちは一日でも早く、魔剣の力を完璧に使いこなせるようになるんだ」

「……っ」
 
確かに俺は魔剣を持ってまだ日が浅い。

ブラッドさんやカレンに比べたら力の差なんて歴然だ。

あの時、黒い粒子を浄化するためにエクレールさんの魔力を体にまとっても、一分も保たなかったと思う。

でもカレンはサファイアにようやく認められた。

だから俺よりもサファイアの力を引き出せていると思うし、サファイアの魔力を体にまとっても長く戦えると思うけど。

「カレン。お前はブラッドから言われた事はちゃんと守れよ」

「っ!」
 
アルさんの言葉にカレンの肩がビクッと上がる。