海side それからあっという間に退院日になった。 あれから毎日の様に奏多さんは病室にやってきた。特に特別な何かを話すわけでもなく、本当にたわいの無い話ばかりをした。 その間は、今まで失ってきた何かを埋めるかのように、私の心は温まっていった。 本当に久しぶりだったな…あんなに人と話したのは。 輝さんとでも特にあんなに話さない。 コンコン…