どうして?


みんな仕事は?


今日って休日だったっけ?


次々と浮かんでくる疑問を言葉にする暇もなく、部屋の中に白衣を着た男性が入って来た。


「意識が戻ったんだね。大丈夫かい?」


まるでお医者さんのような事を言われて、あたしはこの場所を理解した。


ここは病院で、この白衣の人は間違いなくお医者さんみたいだ。


でも、どうして?


そこまで考えた時、不意に夏の顔を思い出した。


あたしに告白をして照れて赤くなっていた夏。


「な……つ……?」


あたしは首を動かして夏の姿を探す。


しかしそこに夏はいない。


「なつ?」


お医者さんが首を傾げて聞いてくる。


あたしの代わりに友太さんが夏について説明してくれている。