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全く眠れなかったあたしはいつもより1時間も早く学校に到着していた。


早朝の学校はとても静かで、教室には誰もいなかった。


椅子をひく音がうるさいほど響く教室で、あたしは夏が来るのを待った。


夏はきっと手紙を受け取ってくれている。


そして海へ行く事をやめてくれている。


そう願い、教室の戸をジッと見つめていたのだった。