「おはよう」


運転席から出て来た友太さんは右手を上げてそう声をかけてきた。


「お、おはようございます」


あたしはモゴモゴと口ごもりながらそう言った。


夜に見た友太さんとはまた少し違う印象だ。


今日はジーンズにTシャツ。


そしてパーカー姿だった。


「学校は大丈夫?」


「だ、大丈夫です」


あたしは不自然なくらい大きく首を振って頷いた。


本当はサボりなのだけれど、それを言ってしまうと友太さんは『過去ポスト』探しに付き合ってくれなくなってしまうだろう。


「じゃ、行こうか」


そう言われ、あたしは自転車を公園内の邪魔にならない場所へと移動し、車に乗り込んだのだった。