── 『この世界から消えたいと思ったことないの?』 その瞬間、不意に脳裏をよぎった彼の言葉。 言いようのない不安が、体中を駆け巡る。 まさか……いくらなんでも、保志君がそんなことするわけないよね……。 拭(ぬぐ)い切れない嫌な予感に、頭の中の警告音が鳴り止まない。 そんなわけない。そんなことするわけ……。 でも……。 どうしようもない不安を断ち切るように、ブンブンと頭を左右に振った時 「っ!!」 保志君が更に一歩踏み出し、歩道橋の欄干(らんかん)に手をかけた。