「私じゃ……ダメでしょうか……?」
「?」
「私じゃ保志君の支えになれないでしょうか!?」
「それは……」
「恋の傷を癒すには、新しい恋をするのが1番だって言うじゃないですか。
私、保志君のためなら頑張れますっ。保志君の力になりたいんです!」
自分でも強引なことを言ってると思う。
保志君からしてみれば、余計なお世話だっていうこともよくわかってる。
でも、それでも……
「……死に別れってさ、そんな簡単なものじゃないよ」
「っ!」
「相手を嫌いになって別れるのとはわけが違う。
昨日まで1番大切だった人が、何の前触れもなく突然この世からいなくなるんだ。
思い出すのは楽しかったことばかり。心に残っているのは幸せな思い出ばかり。
更にその思い出が、時が経てば経つ程どんどん美化されていく……」
「あ……」
「大和の中の美桜ちゃんは、永遠に美しいままなんだ……」

