私ってば、ホントどうしちゃったんだろ?
今まで生きてきて、こんなふうに誰かのことが頭から離れなかったことなど、一度もなかった。
ましてやそれが、名前も知らない初めて会った男の子だなんて……。
しかも偶然会っただけなのだから、この先彼に会うことは、恐らく二度とないだろう。
そう……。もう二度と……──
ズキン
そう思うだけで、なぜだか痛む私の胸。
本当に、自分で自分がわからない。
あ~、もう!考えるのヤメヤメ!!
いくら考えたって、もうどうしようもないんだから。
無理矢理自分に言い聞かせ、再び山盛りのカレーライスにかぶりつく。
早く忘れなきゃ……。
何度も何度も心の中でそう繰り返しながら、私はひたすらカレーを口に運び続けたのだった。

