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「はぁ~~~っ!? 図書館~~~!?」
翌日の月曜日。
ホームルーム前の朝の教室に、佳奈の声が盛大に響き渡った。
目をまん丸にして立ち上がったままの佳奈の口を慌てて塞ぎ、強引に座らせる。
一斉に注がれた教室中の視線に愛想笑いを返し、ズイッと佳奈に顔を近付けた。
「佳奈、声大きすぎ!」
周囲を気にしながら、小声で佳奈をたしなめる。
「だってさ~……」
机を挟んで相向かいに座っている佳奈が、不服そうに頬杖をついた。
「デートっていえば普通さ~、映画とか遊園地とかじゃん?
それがまさか図書館なんて、ありえないっつ~の」
「う……、それは……」
そうなのだ。
昨日大和君が連れて行ってくれたのは、デートスポットというには程遠い『図書館』だったのだ。

