一日限りの記憶の中で、君を愛そう

「……え」

「ん?」

視線が合った。

あまりに澄んだカザミの目。

ああ、私はこの目を……知ってる。

今日じゃなくって、ずっと昔の


そこまで考えたところでスッと力が抜ける。

       なんで

             なん……で

「結ちゃん。ダメだよ、思い出しちゃ」

思い出しちゃダメ? なぜ?

思い出しちゃダメなのは

「思い出しちゃダメなんだよ。また、忘れちゃうから」

「カ……ザ、ミ」

遠のく意識の中で、カザミがそっと囁いた。

「君が好きだよ、永遠に」

そうだ、カザミが……――――少年だったんだね。