蘭王と1輪の黒百合

「でも、それが楽しかったりする。」

そう。それは真実だ。


「私には冷たいけど子供には優しくて たまに見せる笑顔は族の頭っていうのを忘れさせるくらいに自然で…」

皆 真剣に聞いてくれている。

「暴走族なんて大嫌いなはずなのに…この人が居る族ってどんな感じなんだろう……この人が信じた仲間ってどんな人たちだろうって」

「ずっと気になっていたの。」


「正直姫なんて私には向いてないけど…。でも皆をもっと知りたいからその為には近くで見るのが一番でしょ?」

「でも 危険な目にはあってほしくないし、私のせいで誰かが傷つくのは間違ってる。自分の身くらい自分で守るから。私を姫にさせてください」