今回紹介してくれた茉莉花(まりか)とは高校三年間ずっと同じクラスだったことを手始めに書くと、とても丁寧でこまやかな返信が届いた。


伊波さんはその近くの元男子校出身なこと。

部活で私の学校と伊波さんの学校が合同練習をしたことがあって、同じ部活だった茉莉花と伊波さんはそこで知り合ったこと。

部活仲間でたまに集まること。

先日ちょうど集まりがあって、そこで茉莉花から私の話を聞いたこと。

……それで、今回、紹介されたこと。


絵文字や顔文字は使わないまま、少しずつやりとりをする。


返信は割合マメに届いた。


……これは、案外いい感じなのでは。いや、紹介だから、茉莉花にも私にも気を遣ってくれてるだけかもしれないけど。


好きな食べ物。好きな家事。一人暮らしがお互い長いこと。

小さい頃ピアノを習っていたこと。

リズム感が絶望的にないこと。歌うのは好きだけど、音痴なこと。


どんな音楽を聴くか。どんな趣味か——


その辺りで夜遅い時間帯になったから、一旦返信をやめようか、という話になって。


『今日はありがとうございました。とても楽しかったです。また明日』

『僕もとても楽しかったです。最近夜は冷えるので風邪など気をつけてくださいね。おやすみなさい』

『ありがとうございます。伊波さんもお気をつけて。おやすみなさい』


なんて、またも不恰好に区切りをつけた。