プロポーズは金曜日に

「よかった」


にっこり笑った伊波くんも、パソコンを片付ける。


「ご飯食べますか? お風呂も沸いてますけど」

「ご飯はいいかな。お風呂入ったら寝る……」


本当はご飯を食べた方がいいのかもしれないけど、あんまり遅くなっちゃったものだから、もはやすでにおなかが空いていない。


空腹より眠気が優っていて、今にもまぶたが落ちてしまいそうなのを頑張ってこじ開けているのである。


くああ、とあくびをもらしながら、明日の用意をして、マグカップをキッチンに運んだ。


「ああ、僕がやっておきますから、お風呂入っちゃっていいですよ」

「ありがと。お願いします……」


伊波くんにマグカップを渡して、うつらうつら舟を漕ぎつつ、お風呂に向かう。


扉を開けると、パジャマとかバスタオルとか、お泊まりのときにいつも使うものが、一式揃えてカゴに入れて置いてあった。


シャンプーとかリンスとかボディーソープとかは伊波くん家のものを使うから、それほどカゴの中の量は多くない。


バスタオルみたいな個別のタオル類は、色で識別できるように、大抵のものは暖色と寒色で二つずつ揃えてそれぞれ収納してある。

私が寒色のもので、伊波くんが暖色のものね。


お互いに疲れてると、判断力が低下して不便だから。色で識別すればいいだけだと楽なんだよね。

ちなみに、共用のものは基本白だ。


カゴの隣には、ドライヤーなんかのお風呂から上がったら使うものを別のカゴにまとめて入れておいてくれている。


さすがいなみくん。


細やかな気配りに感嘆しつつ、また一瞬意識が飛んだ。


……ああだめだねむい、ほんとねむい。ねる。