ねぇ、笠原くん

私は直ぐにカメラを覗き込み、どれを撮ろうかとレンズを覗いて悩んでいると、私は息を呑んだ。


桜の木の近くに人が立っている。


綺麗........。

私は素直にそう思った。


カメラのレンズ越しでも分かる、綺麗な顔。


「あっ、あの.....!」


近づこうと一歩、足を前に出したら石に躓いてしまった。


ビッダーンッ

「「........。」」


やってしまった.....


絶対に変な人だと思われたよ。


そんな事を悶々と考えていたら、
「あの、大丈夫ですか?随分と派手にこけましたけど....。」


そう言って手を差し出してくれたのは、さっきカメラのレンズ越しに見た男の子。


「あっ、ありがとうございます。」


おずおずと差し出された手を握ると、力強い腕で引っ張られ立ち上がらせてくれた。


細い腕のどこからそんな力が.....