今思えば、僕は昔から両親に否定されて生き続けてきた。

 生まれて初めて出来た友達と遊んでいた時も、生まれて初めて出来た恋人に手を伸ばした時も、どこからともなく僕の両親が現れて、僕を引き止めて……そして、否定した。


「お前は何をやっているんだ?!」

「そんなことをして許されると思っているの?」

「お前は異常だ」


 ……ひどい話だよね。

 血の繋がった実の両親に、異常とまで言われてしまったんだ。

 僕はただ、生まれて初めて出来た友達や恋人の存在が嬉しかっただけなのに、両親はそれを異常だと言い張ったんだ。

 意味が分からなかった。
 そして、今も分からないまま。

 理由を聞いても無視されるから、答えを出すことすら出来ないままなんだ。