君に刃を向けたら

「イオ、起きて

仕事の時間だ」


マスターの声

内容はいつも同じ

彼が読んだ名前

イオ

私の名前


「マスターの仰せのままに」


気付かない

誰も気付かない

私が殺人鬼だと

気付かないで

殺してしまうから


「分かってるだろうけど手順はいつもと同じ
失敗したら…この先は分かってるよね?」


「はい」


優しい声

雑音

聞きたくない

聞かなければ

一つも漏らさず

言葉を

声を

脳裏に焼き付けろ

忘れないように