その時小さかった私には衝撃的で、目の前にどんな大きな狼がいても、逃げることもできずただ、立ちすくむばかりだった。 次はわたしか、わたしなんだと冷静に捉えた。 なぜ私たちが、とは思わなかった。 それよりも、生き残る寂しさの方が勝った。 ああ、狼さん、見てないで、さっさと食っておくれ、そのお腹に私も、仲間はずれにしないで。 残されるのは、嫌だーーー。