教えてもらったことの中でも私は特に剣術や弓術を好んだ。
御影の知り合いの狐も、人間に化けて私に特訓を仕込んでくれた。
将来、この国が壊れないように、神に選ばれし者が私だったので、みんな必死に、熱心に教えてくれた。
これまでもこの世界が成り立ってきたのは、裏で狐の神様のせいだったらしい。
平安、戦国、安土桃山時代。
動乱の時代を鎮めて隠れて守ってきたのは狐の存在だった。そして、その狐に選ばれし者は私で7人目だった。
このことは人間にバレてはならない。
なので、親族を殺す必要があったのだ。
父上と母上も空から私を恨めしくみまもっているだろう。