「だめ」


そう言ってさらに強く抱きしめた春くん。


こんな春くんはたまのたまにしか見られない超レアだ。


「ふふっ。春くんいい匂い」


「花野のほうがいい匂いだし」


そうかな?私はあまり匂いはしないと思うんだけど。


「ありがとう!」


嬉しいことには変わりはないからお礼を言う。


「花野、お腹すいたからハンバーグが食べたい」


「わかった。けど、離してくれないとハンバーグ作れないよ」


このまま作れたら最高だけど、そんなことできるわけないし。