しかし、すでに桜坂さんは帰ってしまい、車は無く、マシュは困って


「あかんわ・・・うち帰れなくなってしもた」


「どうしたんや、おまえを残して、父さん帰ってしもたんか」


シマはマシュに訊ねました。


「うん、こんな時間になっているのに、気がつかなんだからなぁ」


「マシュ、とりあえず、わしの家に来い」


「わしの責任やから、しばらく、わしの家で泊まっていけ」


シマは、そう言うと、家に向かって歩き始めます。