「ごめん、うちトイレいってくる」
「うん」
と、トイレのドアを開けた瞬間、誰かが勢いよくとびだしてきた。
「あ、愛!」
愛は猛ダッシュで逃げていく。
それでも琉斗は愛をつかまえた。
「愛!どうして逃げるんだよ!!」
愛は目を真っ赤にして泣きじゃくる。
「私、みちゃったの…」
「…え?」
「将太を殺す人を…」
「「…え、」」
「…じゃあもしかしてさっき食堂にいたのって愛だったの?」
「食堂?」
「さっき食堂まで逃げたんじゃないの?」
「違うよ!…私は将太が殺されるところみて怖くてすぐ食堂から逃げた、それでずっとこのトイレに隠れてたの」

