「だれもいないね…」
「うわっ……」
琉斗が一瞬かたまった。
「なんだ将太か」
食堂のすみに将太が背を向けて座っていたのだ。
「将太、俺らと一緒に行動しよう」
そういって将太に近づく。
すると琉斗の顔色がかわった。
「な、なに……?」
「嘘だろ……」
「えっ?……」
「死んでる…。」
「嘘!?」
将太のお腹にはナイフがささったあとがある。
「…やっぱりこの中に犯人が…」
「やめてよ、そんなこと考えたくない…」
「愛か久美か……唯衣」
「うちらはずっと一緒にいたから、絶対ないよね」
「だよな…あの3人の中の誰かがこんなひどいことを…」
ショックでそのまま30分ちかくその場に立ち尽くしていた。
「もう部屋にいよう。怖いもん」
「そうだな。俺も殺されたくない…」

