「……ウザっ」
唯衣がそうつぶやくと、走って久美の背中に飛びついた。
「うわっ!」
唯衣が久美の髪の毛を引っ張る。
バランスをくずして転ぶ久美。
「ちょっとやめてよ…!」
ずっと髪をひっぱり続ける。
「やめてってば!」
「……うるさい。恵美なんかに何がわかるんだよ」
「わかるよ!うちは唯衣の親友だもん。」
唯衣の動きがとまった。
「恵美……」
唯衣が少し落ち着いてくれたようだ。
……そんな時、久美が口を開く。
「唯衣はさぁ、お父さんが暴力ふるうんだよね!家ではストレスたまっちゃうの。だからって学校でストレス発散しちゃうなんてダメだよぉー」
と、久美が笑いながらいったのだ。

