化物と少女




「ほら行くよ、アルノン」



自分の手は若々しく、

連れ去られた時のままの年だった。







「ど、どこにいくの?ノルフィー…

私はここから…





ここから、出られないのよ!」




私はノルフィーの手を払い除けた。



「何言ってるんだい?

ここって?庭のことかい?

庭には柵も何もないじゃないか



寝ぼけてるのかい?アルノン」





ほら!とノルフィーはまた私の手を優しく掴んだ。




ノルフィーが軽やかに走り、私は連れられる。