「アルノン、アルノン」





誰かが私の名前を呼ぶ。


優しく、呼ぶ。





「アルノン、ノルフィーだよ。

迎えに来たよ



こんな所で、寝てたのかい?

風邪ひいちゃうよ




ほら、こっちにおいで___」




私の目の前には幼き日の想い出のノルフィーだった。



「ノルフィー…?

本当にノルフィーなの?」




「何言ってるんだい?アルノン。

おかしなことを言うんだね」




ノルフィーがくすくすと笑い。



私を立ち上がらせた。




その手は温かく、

幼き日のノルフィーだと確信する。