そのとき、ふっと景色が変わった 「花恋…」 私を呼ぶのは、懐かしいあの声 「お母、さん」 「前はごめんなさいね。…関わるななんてひどいこと言ったわ」 「うん………」 ショックだった、本当に 「今は、幸せ?」 「うん、幸せだよ?」 どうして、そんなことを聞くのだろう 「ねぇ、花恋。その幸せを手放しちゃダメよ?………たとえどんなことがあっても」 お母さんは優しく笑ったけど、どこか悲しそうに見えた。