浅葱色の妖






京の街につくと、太陽は高くあたりはまだまだ明るかった。




こんなに明るい時間に京の街に来るのはお母さんが生きていたときぶりだ。




この時間なら危険もないし、少しゆっくりしていこう。




簪を見たり甘味処を見たりしながら着物屋を探す。




と。




背後から誰かに見られているような気がして振り返った。




けれど、そこには犬と戯れる子供が店の前で遊んでいるだけだ。




平和な街の風景が広がっているだけで、私を見ている人などいない。




気のせいか。




おかしいな。本当に誰かの視線を感じたのに。




不思議に思いながらも、着物屋を私が見つける頃にはそんなことはすっかり忘れていた。




どの着物も可愛くて決められず、結局お店の女の人に勧められた着物を買った。




「毎度ありがとうございましたぁ」




その声に押されて私は店の玄関の前まで来ていた。




私がそのまま帰ると思い込んでいたお店の人を見つめる。




この人は新選組について何か知っているだろうか。