「目つき悪いのは知ってるし!リラックスなんてできねーし!!眉間のしわ取りも誰がするか!!!」


 そう怒鳴って、ボスン、と音を立ててソファに座った。


 ちょっと和んだかも、なんて思うのは僕が危機感を持っていないからかな、なんて思う。


 大きな窓から射す太陽の光がまぶしい。でもまだそんなに高くないから、やっぱり朝だ。



「…話がそれたけど、知ってる人いないね。だったら自己紹介でもしない?名前、あった方が色々便利だと思うしね。面倒だから私から」


 ニコリとも笑わずに、淡々と自己紹介を進めていく。


「十文字彩音(ジュウモンジ サイネ)。17歳。高校はどうでもいいから言わない。もっている凶器は、日本刀」


 そう言って掲げたのは、綺麗な古風の日本刀。鞘を外すと、刃がギラリと銀に光っている。


 ……でも、何で凶器があるのだろう。


 不思議に思って彩音さんに聞いてみる。



「あの、なんで凶器なんて持っているんですか?そんな、物騒な物…」


 彩音さんは小さなため息をついて、ざっとあたりをを見回した。そして勝手に何か納得をして様な顔をして話し始める。