「ゲームは、プレイヤーがいないと成り立たない。だから…たぶん大丈夫…だとは思うけど……」
そのふわっとした言い方が気にくわなかったのか、大地君が眉をひそめた。
「おい、それでもしオレ様も死ぬってことになったら十文字お前、責任とれるのかよ!?」
掴みかからんばかりの勢いで彩音さんに詰め寄った。
それを近くにいた利太君と星君が止めに入ったけれど。
彩音さんは、黙ったまま。
「あ、あの…」
沈黙を遮ったのは、意外にも鞠さんだった。
緊迫の状況に肩を震わせているけれど、懸命に何かを伝えようとしているのは分かる。


