「1つのゲームにつき、1人死ななければならない。そんなルールがあったのは覚えてるわよね」
覚えているも何も、忘れられるわけないじゃないか、と思う。
だけど大地は興味なさげに自分の腕をさすっているし、姫子に至っては持っていたキャラメルを口に放り込んでいる。
それでもどんどん話を進めた。
「誰を見捨てるか…なんていわない。だけどせめて、みんなで一丸となって協力したい。……反論がある人は?」
そこで星君が首をかしげながら質問をした。
「だが、もし”誰か1人は死なないといけない”というルールを破ったとして、決してペナルティとかがないとは限らないが?…待つのは死、とか言っていたな」
星君の質問はもっともだし、星君自身彩音さんの問いかけを拒絶したいわけじゃないことはわかっている。
…だけど、その質問に対し、解決方法をこたえられるほどできた人間じゃない。
彩音さんは少し考えてから、曖昧に言った。


