そう思ってると急に視界が明るくなって、目を開けた。 と同時におでこになにか当たった。 「ふぇ...?」 「俺の名前、呼べたご褒美」 わたしに甘い笑みで笑いかける猫王子... いや、蓮夜くん。 今の、キ、キス...? 自覚した途端、顔に熱が集まってくる。 両頬を手ではさんで熱を冷ますけれど 「あ〜もう、可愛いすぎんだよ...」 そう言った蓮夜くんの言葉は、恥ずかしさでいっぱいのわたしの耳には全く届いていなかった。