「...んね!...ら...ね!
もう!蘭音ってば!!」
「んっ...」
重い体を起こし、目をゴシゴシ擦ると目の前に咲華がいた。
「蘭音ってば!数学終わったよ!」
腰に手を当てて、わたしを見下ろしている。
今、何時?
「なんで、咲華...」
「もう!寝ぼけてる?
だーから、数学終わったって!」
「えっ...!?」
その声に飛び起きて時計を見ると、数学が終わり、いつの間にか昼休みになっていた。
うわぁぁ、やっちゃった...
「さ、最悪
寝すぎた...」
「大丈夫?蘭音が授業中寝るなんて、珍しいね。なにかあったの?」
心配そうにわたしの目を覗き込んできた。