蓮夜くん...?



わたしまだ、夢を見ているの...?



「蘭音...」



蓮夜くん...っ!!?



聞き慣れたその声に意識を覚醒させ、バッと頭から毛布をかぶる。



「は?」



蓮夜くんの驚く声が聞こえたけれど、わたしは続ける。



「か、帰って...っ!」



「は?」



「わ、わたしは...もう、蓮夜くんのことが好きじゃないから、あ、会いたくなんか...っ、な、ないです...っ...!」



その瞬間、一気に毛布を剥ぎ取られてギュッと抱きしめられた。




「じゃあ、なんで泣いてんだよ...」