「てかさぁ…、猫王子は蘭ちゃんのこと、好きなの?」 「え!?」 その質問に蘭音は驚いて、目を見開いて俺を見る。 その顔は、嫌悪?不安? それとも… 蘭音が自分の方を見てないのをいいことに、 口角をあげて挑発的な視線を向けてくる。 ふーん、そういうこと。 上等。 「だとしたら、なに? 君には関係ないよね?」 俺は自分でもドン引きするくらい、にっこり笑って犬飼にそう言い放った。