*forever yours*

東さん?

振り返ると、スーツ姿の翔矢が微笑んでいて、その隣に爽やかな男性が立っていた。

「初めまして東と申します。いつも会社では中川先輩にお世話になっております」

どうやら翔矢の後輩らしい。

私が慌てて頭を下げると、東さんは理子に向き直った。

「綾瀬さん。申し訳ないけど帰ります。あなたとは合いそうにない」

「え?!待ってよ東さん!」

目を見張る私の前で、東さんは続けた。

「人を物件呼ばわりするような女性とは、何も始まらない。さようなら」

言うなり東さんは私と翔矢に会釈をすると、バーから出ていってしまった。

「……由宇、行くぞ」

「え」

「いいから来い」