嘘つきは恐怖のはじまり



「俺らにお前のこと無視しろっていってきたの、ゆきだよ?」


その言葉にかたまってしまった。


「嘘でしょ?そんなわけない」


「嘘じゃねーよ、昨日みんなにメールしてきたんだよ。彩香を無視しろってな」


「嘘だ…嘘に決まってる!!」


「お前に本当の友達なんかできるはずないんだよ」


みんなも笑う。


「嘘だ!!」


私は泣き叫んだ。


その時だった。


ガラガラ


大きな音を立てて、扉がひらいた。


「ゆきちゃん…」


廊下で話を聞いていたみたいだ。


「ねえ、嘘だよね?嘘って言ってよ」


「嘘に決まってるじゃん!」


いつもの優しい笑顔でいう。


「よかった…びっくりしたよ…本当に、」


「嘘っていうのが嘘なんだよ?」


「……えっ?」


「まだわかんないの?」

笑顔でいうゆきちゃん。


「あんたと友達だったっていうのが嘘なの」


「……!?」


嘘だ…。


そんな…信じてたのに