「おはよう、彩香ちゃん」 校門前で入るのをためらっている私に声をかけてくれたのは、もちろんゆきちゃんだ。 「一緒に行こう?」 「うん、ありがとう」 今日は何をされるんだろう。 そう考えると心が痛い。 「あ!」 昨日は片方だけの上履きが、今日は両方ある。 「よかったね!彩香ちゃん!」 「うん!」 本当によかった。