虎みたいに、崖から突き落としたりして鍛えてくれても構わないのに。 ……いやいやいや、鍛えるって何を。 なんて、頭の中でひとり小芝居していると、先輩はふいに口を開いた。 「……今日の俺、かっこ悪かったでしょ。特に最終試合」 「え?」 夜空から先輩の方に視線を移す。 先輩は瞬く星空を見上げたままポツリポツリと言葉を紡ぐ。 「正直、舐めてかかってた。相手1年生だったし。余裕だなって」