Cherries―私に光をくれた者―

アケルside




ハヤカが落ち着いたのを見て、俺は話し出した。





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俺には物心ついた時から、母親しかいなかった。


父親は、俺が生まれて直ぐに交通事故で死んだんだ。






「おいで、アケル。

私の可愛い息子、大好きよ。」






母さんは大分ショックだったんだろうけど、それでも俺の事はちゃんと愛してくれてた。



だから、母さんしか居なくても幸せだったんだ。





俺があと数ヵ月で11歳になる頃、母さんがある男を連れてきた。





「私、この人と再婚しようと思うの。」





俺と二人の時には見せたことない笑顔で言う母さんに





『あぁ、この人のことが本当に好きなんだ。』






とまだ幼いながらに理解した。